禅寺小僧

日々の記です。

沢庵











予定がかわって、時間が空いて、干し大根を樽に漬け込んでる。まあこん
なこともあってもいいか。漬物屋には馬鹿みたいに美味いのがいくらでも
売られているし、このころは田舎でも減塩ブームで漬け物は砂糖と塩と酢
で作った調味液に漬け込んでつくるのが流行っている。いまさら大根干し
て糠と塩で漬け込んでも仕方ないんだけど、しないと淋しいから大根並べ
て糠塩をふっている。













沢庵のレシピは簡単で、2斗樽一杯に干し大根を漬けるとしたら塩が一キ
ロ、糠は適量だけどだいたいボールに6杯くらいいれる。もしかしたら糠
がちょっと多い目かもしれないけれど糠の味がしたほうがいいからいつも
沢山いれる。そして干し大根と糠と塩の他には何も入れない。柿の皮とか
ミカンの皮とか茄子の葉とかクチナシの実とかいれたらいいのは知ってる
けど、入れない。塩麹がブームだし、麹作ってるんだから入れておいしく
したらいいのに、って言われてもいれない。なんかを入れるのは邪道だ。
田舎の婆さんと作っていたときは、婆さんはどっさり砂糖をいれていたけ
ど、そのへんはちょっとやり方をかえた。婆さんと作っていたときはよか
ったけれど、今、だいの大人がこんなことしててもええんかいな、いい歳
こいてこんなことしてて、迷っていて。


大きい木の樽がどこにいったんだかわからなくなってしまった。あれは邪
魔になって捨てたんだったろうかと考え、小さい樽二つにわけたら、あと
になって古い大きい樽が倉庫の奥のほうから出てきやがった。







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