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夜間登山

１時半ののぞみに乗って、４時半前に博多。駅を出たところで呼び止めら
れたら、京都の材木屋さんやった。打ち合わせにきたっていう、誰も知る
人のない街のかどとフラフラ歩いてたら油断も隙もないもんだ。

小さいスーツケースにひとつ入れた荷物を送っておこうとおもって、駅前
のファミリーマートで宅急便をたのむと、同じ福岡県なのに荷物の着くの
か明日は無理です、と言われてしまった、びっくりした。今日は集荷が終
わっただという。明日のお昼にそこに行くのだからなんとも困る。いきな
りこれか。のぞみのなかで本を読みたいから九州についてから送ろうって
おもったんだけど裏目になった。ほんとは身軽に行動したのだけど、坊さ
ん稼業は荷物が多いのだな。法衣やなんやかといってるうちにかさばる。
だったら法衣でそのまま歩けばよかろうって思うだろうけど、それがなか
なか大変で袖が邪魔になるし、足下も危ないしてなかなか難しいのだな。
愛宕山のぐらいならどうにでもなるけれど、それでも雪の季節の草鞋ばき
はなかなか一筋縄にはいきませんぞ。
そのうえ宅急便代で1,270円もとられた。結構高いものなんですね。。。

博多からはバスにのって、西鉄薬院駅まで１００円。ホームで大牟田行き
の特急を待っていると、みかんのいい匂いがした。まだ皮の青いようなみ
かんを誰かが剥いたんだろうな。二日市で乗り換えて太宰府まで、17時20
分すぎ着、３３０円。それからバスは17:32発のがあった。ちょっと５分
ほどおくれてバス停に到着。まほろば号で17:42竃門神社着。

すでにそろそろ暗くなりかかってる道を登っていった。この山を登るのは
はじめてで、いきなり単独の夜間登山なんだけど、道に迷うようなことは
なかった。街のあかりがここまで届いていて、五合目の木がきれてるよう
なところでは街明かりに照らされてる。のどかな山登りだったけど、それ
でも８合目からはビュービュー風が吹き付ける、今晩寝れるんだろうかね
、９合目からは岩場になってくるんで、行灯みたいに暗いヘッドランプの
中、落ちないようになかなか気をつかいつつソロソロ進む。臆病もんなん
だ。実は。情けないことに。てっぺんは、祠があって、博多の街の灯が遠
く遠くまで望めた。みんないろいろ活動してるんだろうな〜、ここまで離
れてきたわ、街の明かりは黄金色に見える。

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