禅寺小僧

日々の記です。

虎は山獣の君子なり

f:id:hekigyokuan:20220128223310j:plain

 

虎は獣の王様です。
姿は猫のようで、大きさは牛ぐらい。
黄色で黒いスジがある。

ノコギリ歯、カギ爪、髭は立派。

舌は尖っててザラザラの棘がある。

夜になると目は爛々と光りを発し、

ガオーと咆えると雷が轟くようで、

森に住んでいる百獣は震え恐れる。

とはいうものの

虎の口に咬まれる、虎口難(コロナ)より

人口難(人の口の災難)のほうが恐ろしい。

 

テレビのニュースでは毎日毎日、都道府県別の今日の感染者が発表されていますが、感染していなくてもコロナの影響を受けている人は多い筈です。コロナウィルスに感染していなくても、出歩いたり、人と話したりする機会が減ることで元気が出ない人も多いのではないでしょうか。学業や仕事がうまく行かなくなったりこともあると思います。

 

コロナウィルスの広がりが猛威を振るっていますが、2年前、京都産業大学の学生さんが卒業旅行から帰って来たところ、コロナウィルスに感染されていて、知らないうちに感染が拡がってしまった。すると非難囂々、大学には抗議の電話が殺到しました。

 

本日2022年1月28日の一日の日本全体で確認された感染者数は81811人です。今思い返すと、2年前のあの騒ぎは一体なんだったのだろうかと思います。産業大学の学生というだけでバイトを辞めさせられたり、入店を拒否されたり、冷たい仕打ちが降り注ぎました。

 

何も無いときはSDGs、誰一人取り残さない、などと言っているのと同じ口がコロナとなると人を糾弾するのです。緊急事態になると人間の本性がでてしまうのでしょうか?それともウィルスへの恐怖が、他人への攻撃に変化するのでしょうか?

 

コロナウィルスに感染することも恐ろしいですが

人に何を言われているのかわからないことも恐ろしいです。

ウィルス恐怖のあまり、他人を攻撃しないように心掛けたいものです。