しゃあないなあ。

それで今度はＭ流ラーメンに行ってみようということになった。Ｍ流のほうは大きい国道に面してバンバン車の行きかう周りは院書店や住宅会社の展示場、スーパー銭湯なんかが乱立している賑やかなところにあった。下がラーメン屋で上が鍼灸院がある平べったい二階建てのビルにある。こちらにも広い駐車場があった。着いたのが午後５時半、開店は午後６時からなので、今度は並ぶことにした。先に若い人のグループが一組ならんでいたけど、そのうち三々五々、歩道を歩いてくるあの人もこの人もわらわらと列に加わって、開店前に２０人を越えるようになっていた。前のグループは男３人に女一人だったけど、どうもあちこち美味しいラーメンを食べているみたいだ。わたしＭ鉄砲本店のやったら食べれるよ、とか言ってる。そこはさっきわしらが行こうとしてたとこやんか。Ｍ本店がまだ開店していなくてじつはちょっとホッとしていた。そんなコッテリスープはかなわんなと思っていたのだった。ところが、どうもいま並んでいるM流ラーメンもこってり系らしいのだな。これは、もう、覚悟をきめてかかるしかない。それにしても、並んでおるのは若い人ばかり。この列では最高齢じゃないの。大丈夫かな？ってちょっと心をよぎる。この店はメニューがたくさんあって、塩ラーメン、醤油ラーメン、味噌ラーメンとかそれ以外にも日本一こってりだとだれかが認定した富士山（こってり度１０何度）霧島とかなんとかとかいろいろあった。スープも豚骨、鳥ガラ、鰹節粉とかいろいろ、さらにカレーにもチカラが入ってるみたい。なんかいろいろあるのだ。コッテリ度も４や５なのから９や１０などいろいろあってバリエーション豊富なラインナップになっている。詳しくメニュー覚えてきたらよかったな。どれをたのんでいいかようわからん。。おすすめの新作ラーメン鹿児島を頼むと会長さんが言うので、それに従うことにした。ご注文は？すんません、鹿児島ラーメンの大二つ。

ぐだぐだ覚えてもいないことを話すうち、巨大なラーメンが運ばれてきた。洗面器状のラーメン鉢にチャーシューメンマ海苔ネギが並べられていて、そのしたに自慢のスープがたっぷんたっぷんと揺れていた。黄土色のスープはいかにも栄養がありそうで、量もたくさんある豪勢なものだ。おおこれは旨そうだ。レンゲでスープですくってみる。なあなか旨いでっせ、これは。会長さんはカメラを取り出して記録写真を撮っている。麺をすすっても特濃厚なスープがどってりからみついて食べ応えもしっかりしてますなあ。このスープ作るんたいへんやろうな。会長さんがスープの作り方のノウハウを話してくれる。あの有名店のスープの秘密はどうなっているとか、さすがにいろんなことになかなか詳しい。スパゲッティの麺じゃなくてラーメンの麺で食べるカルボナーラみたい。濃厚スープがどってりからみつくのでそんなふうに思う。うん、スパゲッティの麺で食べるよりこうしてラーメンの麺で食べるほうがやっぱり旨いな。

会長さんはもの凄い食欲だから、ラーメンは大を頼む。そしてスープは一滴も残さずに飲み干す。蕎麦でもラーメンでも麺よりはスープに手間もお金もかかっているのだ。一乗寺のＹを語れにいっしょに行ったときも厚切りチャーシューのラーメンの大を頼んでスープも一滴のこさず飲み干しラーメン鉢をカラにした。さすがは会長さん。しかしここのはコッテリ度がすごくすごくてお腹が一杯になってくる。たっぷんたっぷんと粘度をもって揺れているスープもすくって味わっていたけど、なかなか手強い、なんとか最後のメンマを口に放り込んだ。なんか胃袋から後頭部にまで濃厚スープがまわったような気がしてきた。会長が箸とレンゲをおいて宣言する。ワシの脳がもうスープを飲むなと言うとる。エッ、このスープ残すの？一瞬思ったが、やっぱり飲みきれないなあ。どうしても。

ラーメン代は会長さんがおごってくれました。ありがとうございました。レジで、ありがとう旨かったですわ、今の鹿児島ラーメンってコッテリ度どれくらいやったんです？はい５くらいですねえ、ウチでは普通か薄いほうです、まだどうぞいろんなラーメンお試しください。エッ、薄いほうなの！これで！！最初、せっかくだからコッテリ度９のなんとかラーメンにしようかと思ってたのに。。。それを注文していたら、、いったいどんなになっていたのか。。胃袋から後頭部にまでラーメンがつまっているから明日の朝食はいらなさそうだな。

会長さんをＪＲ奈良駅までお送りして、旧２４号線を南にくだった。Ｍ流のあったバイパスの新２４号とちがって店も明かりも少し、おちついているような。だんだんお腹の具合があんましなってきて、大淀のオークワってスーパーで休憩した、というか駆け込んだ。ちきしょう、軟弱な胃袋だ、若い人とちがってコッテリは消化できなかった。309号線を走る道にまでちょっと迷ってしまった。

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