禅寺小僧

日々の記です。

四条河原町の交差点で





横断歩道を渡ったところで、見たことのある人が
タクシーから降りようとしている。
昔から世話になっていたオジさんで、子供のころから
いろんなことを教えてもらった。今までやってこれたのに
この人のおかげもあったのではないか。






ビールでも飲みにいこうやないか。ということで路地にある
ミュンヘンに入って、席に着いた。
昔からこの人から経済のことを教えてもらっていて、
子供の頃、将来何になる?と聞かれて、
商売人になる。と言ったら、
ヤメとけ、今はみんなどうやって商売やめようかと考えてるんや、
と言った人だ。


「今、一番ええのは誰やと思う?」と聞かれた。
「給与所得者ではないでしょうね。」
「そうや、景気と関係なく定額もらってる人がエエわな、
つまり、年金所得者が一番というわけや。これで暮せればな。
お前はその後、どうや。」
「なんとかやってます、元気です。
友達は金持ちになったみたいやけど、金持ちになったという
意識はない、っていうてました。今はわりと無理のきく仕事を
してますけど、悲しいことの若いときのほうが多かったです。」
「その人はそれだけないと生活できひんのやろな、
まあ、お前はエエやかいか。
商売人は自分はワルなかっても、なんかの拍子につぶれるかもしれんしな、
お金溜めてふやさなアカン。
でもお寺はええなあ。増やさんでエエのやからな。
そのままやってたらエエのやから。」



だからいつまでたってもウダツがあがらんのやけど。
拡大路線はたいへんらしかった。


ポップコーンを出してもらって、ふたりでビール一杯づつ
飲んで千二百円、喫茶店行くよりいいですぜ。




http://blog.rinnou.net/zenken/archives/2008/12/18/