禅寺小僧

日々の記です。

北山へ。









鴨川から北山を眺めていたらなんだか無性に行きたくなってきた。
お昼ごはんを食べている最中に、今から行こ、と思う。今は晴れてる、
雪もまだ凍ってないだろ、けど明日はわからんやないの。雪が降って
曇ってるかもしれないし、場合によっては雨がふってることだって
あるやんか。そんだから行くことにして、なるべく沢山御飯を食べて
とっとと準備して、そら出発や!というときに玄関があいて、誰か
きはった。玄関に行くと、あけましておめでとうございます。おられ
るかと思って。とおっしゃった。
お寺にあがってもらって、今年のことをいろいろ話する。












出動がちょいと遅れてしまった。
市内は晴れていたけれど、山に入るともう雲っていて、気温も1℃とか
0℃に下ってくる。途中、除雪車を追い越してきて、雪道ドライブを
楽しむ。信州にいたころを憶いだすね。とか言ってるけど、実のところ
は雪の降ったのを見て、子供がよろこぶのとあんまりかわらんのかも
しれん。雪に覆われたところにきたかっただけなんかもしれん。












こっから先は誰も車で行ってないところまでたどりつく。
向こうから一人で山を降りてきた足跡が一列、ストックの跡とついて
いる。はてどうしたもんか。車で入っていってもいいんだけど、怖い
というんもある。山の中で、誰も来んとこで、立ち往生してもカッコ
わるいしね。やっぱり車は置いとこう。やっぱりそれがエエやろ。。
なんか根性なしみたいやけど、しゃあない。












歩きで進んでゆくと、倒れた木が道をふさいでるところが何箇所も
あって、どっちみち車は無理なんやった。ここまで来る途中でも
倒れた木を切って道からよけといてくれてあったから来れた訳で、
こっから先はまだ手が入ってないわけやった。この先は家が無いから。
春までこのままなんかいな。
合羽をつけて膝までの雪を長靴でズボズボ歩いていく。
冬の山は静かでいい。
たまに黒い小鳥が飛んでいくくらいで。
なんでこんなこと来たくなんのかね。
中学のときの耐寒遠足が頭の隅にこびり付いて、
トラウマ?になってんのか?
ここも京都市北区なんで、だから市内なんだけど、市内から
(正確には市街からですね)ちょっと入れば別世界なんだな。
雪山歩いてると心が落ち着くなあ。
休憩を一度いれたら、もう山の端に陽が落ちてしまった。
山頂への登り口にすら辿りついていなかったけど、なんとなく満足
した感じもあって、戻ることにした。
無理せんで。
山登りやのうて、ただのハイキングになったな。













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