五条楽園歌舞練場
知らんかった。
こんなところがあったとは。
路地から路地へ草鞋を擦り減らして歩きまわったあげく、
あるゆる細部をめぐってきたつもりであったけど、
そんなところあったかいな?と思った。
祇園、先斗町、上七軒にあるのは知っていて、島原にも
あるのかしらん、とは思うけれど、そんなんあったかいな?
でも、河原町五条から五条楽園に入って、道をゆくと、
すぐに辿りついた。
ああ、ここ知ってるわ。
前の道何べんも通ってたやんか。
なかなか立派な三階建てに人が集まっていた。
先生の話では、もともと六条あたりが京都で一番大きな
遊郭だったのが、秀吉の政策で移ったりしたそうな。
今でも河原町と鴨川に挟まれたここは、やっぱり特別な
気配を呼吸していて、高瀬川の同じ流れも三条四条の
木屋町の雰囲気はちょっと違ってる。
何故か、玄関に金魚の水槽のあるような、お茶屋が多い。
玄関にいた叔母さんに、お兄さん、どうぞー。と
威勢よく声をかけてもらったのだけど、
そういわれても。
どうも飲食店ではないようで。
遊郭跡といえば、今頃、橋本あたりの町並みは
どうなってるんでしょうな?