禅寺小僧

日々の記です。

とうとう、蕎麦屋を開業?


チェーン店よりは個人営業の店のほうが面白いし、
贔屓にしているけれど
久しぶりにあそこの狐ウドンを食べたいなあ。
と行ってみると、なんともあったかい味のいいダシで、
甘いもんあんまり食べへんのやけど、
この甘アゲは食べてしまう、良い店がもう跡形もなくなっていたり、
別の業種に貸していたりする。個人店好きとしては、なんとも淋しいものでありますね。


ラーメン屋の栄枯盛衰も激しいけれど、ラーメンの場合は無くなる店があっても
きっと別の店が開店してくる。京都は学生が多いからラーメン屋は有利だし。
ウドンはお腹もふくれて良いと思うのだけど、どうも減る一方のような感じが
しいひんかね?


けど不思議なのが蕎麦屋で、関西はもともとウドン圏であるから、京都は蕎麦屋
少ないけれど、最近、あっちこっちで開店してくるのはどういうわけか?
というヒマ話。


「腹が減ったら、ウドンを食べたほうが、エエと思うが、今は腹一杯にというより、
何か旨いものが食いたい、という時代なんとちゃうやろか?」


「まあ、そういうこともあるやろナ。蕎麦のほうが暖簾をくぐるとき、
この店は旨いかな?っていう期待感を持ってるわな。それと酒や、ウドンで酒は
飲まんけど、蕎麦屋ではダシ巻きと天婦羅で酒飲んだりするわな。酒がついてくると
世界は、グッと拡がるで、饂飩会席ってピンとこんけど、蕎麦会席ってあるやろ。
それ以外にもこだわりなんかも多そうやし、店つくり易いんとちゃう?」


「小僧さんも駐車場あたりで蕎麦屋やったら?きっと、バス待ちの人が食べはるデ。」


「けっこう若い人で蕎麦屋やってる人も多いわな。脱サラの人も多いみたいやし、
けどこの世界も厳しいやろ。なんか偉そうな蕎麦屋とかあるけどあんなん続くん
かいな。蕎麦屋主人がツウで客に食わせてやってるみたいな噂を聞くけど。」


「蕎麦の味もおもてなしやろうけど、接客もおもてなしやしねぇ。」


「味すらそれほどでもない店もあるやろ。店主の思い次第やと思うのやが。。
蕎麦屋を開店したい、というのが目的の人がおるやろ。あれはどんなもんか。
自分の店を持ちたいというのはわかるんやけど、それだけが目的では。。
自分の心底好きな蕎麦を探求して探求して、あんな蕎麦やら、
こんな蕎麦やらどれもこれも研究して、試して、、出来たコレや!というのを
世に問う。これが本道やろ。」


「なんとなくわかるわ。あれもこれも実際に経験してる人は、目利きやろし、
そんな人の意見にはみんな従うところもあるわな。」


「人脈も大事やな。誰かに旨い!と言うてもらわなあかん。
やっぱり食いモン商売はエエやろな。デパートの京都物産展とかで全国まわっても
京菓子と漬け物屋やよう売れるらしい。それ以外はアカンということなんやけど。
旨かったら口づてに広まって、それを聞いた奴は食ってないからどう旨いのか
わからん。そしたら食べに来んとしゃあないやろ。」


「つまり開店してから成功するには、目利きかどうかと、人脈か。
蕎麦畑に立って、実を噛んでみて、わかるようにならんとアカンわけか。
そこまではまだまだ出来ひんナ。今すぐ開店せんでも、いろんなこと
勉強しといたら、それが必ず役に立つやろ。。。それでエエんとちゃう?」


話はうだうだ続いた。