ばすにのって

行き先なんかかまわずに、停留所に来たバスに飛び乗って、車窓の景色を楽しんで終点まで。そのへんでちょっとうろうろ食べもん食べたり、買い物したりしたりする。それから今度はまた来たバスと同じバスに乗って出発地までもどってくるっていう、なんとも行き当たりばったりな、ちょっと気の抜けた、目的がなんなのか曖昧さ加減がなんともちょっと自堕落。そんな時間的にも余裕があって、見るべき観光やするべき体験から自由な、時間と空間をただ移ろってくような、コミさんがしてたような旅もしてみたいと前から思っておったんですな。よく彼が滞在していたベルビューもここからすぐなんでそんなことかんがえてたなあって思いだしてるんだワ。

こっちのバスは２両連結式になっております。交差点を曲がるとき、ポキッってかんじで車両が折れ曲がる。電車なんかの曲りようよりはるかにとボキッって折れ曲がる連結器です。音はせえへんけど。

マイクロソフトの敷地を通る道を入ってきます。午後の日曜日。平たい森林地帯に作った町から町へととたどってのんびり窓を眺めてる。急ぐこともない旅です。さあ今日は終点のターミナルについたら何するかな。この建設中の建物もたぶんマイクロソフトの人が入るんでしょうな。

日本では「つぎおります」のブザーを押すけれど、こっちでは黄色いヒモを引っ張って知らせる。止まったら降りてく人は勝手に降りてく。どうもお金の払い方がわからんなあ〜。乗ってくる人を見てるとバスに乗るとき前の車両から乗って、運転手の横の機械にICカードかなんかをピッってやってる。ああ、最初わからんかったなあ。前の人につづいて乗ったんだけど、この人は後ろの車両から乗ったのをそのまま一緒に入ってしまったのだった。しかもその女はさっきの停留所で降りて行ってしまった。無賃乗車やんか。

終点の街に着いて、降車するとき運転手に、お金の払いかたわからんかった。ICカードももっとらん。ナンボ払ろたらエエの？って聞いたら、２ドル５０や、そやけど別にもうエエよ。って言うとった。

お金払わんと乗ってる奴も多いみたい。

382745