禅寺小僧

日々の記です。

お話しのこつ
















今年は何年かぶりで、四月にはお説教の旅にださせてもらったし、大学での授業にもちょっと行かせてもらったり、生涯学習の方々らが本山に参拝されたおりにも話をさせてもらった。禅宗ではあまり話をするのはよくないというような家風があって、ごちゃごちゃ言うくらいなら黙ってろ、そのほうがいいというのがあって、あまりペラペラ話をするのは褒められることじゃない。浄土真宗の信者さんの修行は聞法といってお坊さんの話を聞くことだけど、禅宗の場合は目の前にある自分のせんならんことを一所懸命やりなさいというようなことなので、禅宗坊さんがぺらぺら話してると、こいつは口だけや、ってことになるんやとおもう。
















こんどみんなの前で話をするんですけど、どうしたらいいですか?って聞かれて、話っていうのは気を出すことですよ。あなたの持ってるいい気をその場で集まってくれた人に出せればそれでいいんです。どうしたら気がでるかって?気っていうのは出ていると思うだけでいいんです。それで出てる。身体の中から気が出てると思うだけで出ているものなんですよ。ってアドバイスしておいた。講演をおえてその人は、本当にそうでしたって言ってた。話のコツってこんな簡単なことなんだろう。場の雰囲気に呑まれてしまってはだめだし、場の雰囲気を呑んでやろうとリキむのも、相手に伝わってしまってあんまりよくないだろうって気がする。












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