禅寺小僧

日々の記です。

ノラ猫その後










黒ネコは強そうなんだけど、
寒い朝、顔だけ出して縁の下で死んでた。












トラが元気だったころ。
ミャアミャア言ってすり寄ってくる、
愛らしくかわいい奴であったのだけど。


実はお寺のへんには、野良猫がやたらめったらたくさんおる。
しかも最近はとみに増えて増えて、困っていますなんて言うたら、山の人は「うちらなんか鹿と猪で、動物園みたいなもんでっせ!」となるし、アライグマがおるんですわ、っていうと、「うちらなんかツキノワグマ出てきまっせ!」って言うわはるんから、まだマシなんや。


クロとトラが、元気なくなったり死んだりするのは、病気になったからなんやけど、その遠因は餌付けして餌やってた人が引っ越してしまったからや。連れていってくれはったらこんなでもなかったと思うんやが。。誰かが畑に食器を置いているから、今でも誰かが畑に来て餌をやってるんだけど、畑のとなりの家の人はいつもやっていたから。


ガリガリに痩せて、骨盤も浮き出る骨と皮のからだになって、悄然といういでたちでフラフラ歩き、やっとという感じでジャンプして1メートル足らずの塀をよじ登るのを見ている。このままだといつかこいつも死ぬのだなと思いつつ、畑に行くとどこにいるのかと、眼が探してしまう。なんとか生きている姿を見せるとやっぱりホッとする。生きていたか。人間の優しい心も、ノラ猫になろうとしてる奴には、罪作りなもんだ。







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