禅寺小僧

日々の記です。

寺納豆つくり










今年はどうしようかなとおもっていたのであるけれど、作ってみる
ことにした。寺には細々ながら、ムロもあれば、釜もあるし、樽も
糀あるから簡単に作れるのだけど、いかんせん、そんなに沢山作っても
食べきれないのだな。


納豆といっても糸引き納豆ではなくて、寺納豆で、納豆をたべるというより、
調味料としてのもので、お粥にいれて食べる。が、寺では人気がなくて、
誰も食べない。作ってもひたすらむなしい代物で、和尚は行事として作らな
あかんというけれど、食べない。大豆は実家からもらってくるので、材料費は
ほとんどかからないのだけど、畑で豆をまいて、育てて、収穫して、選別して
というのをしている人のことを思えば、ただ行事のためだけに、作ってますよ
というのを見せるためだけに大豆をつかって、無駄にするのが堪えられなかった。
割り切ってできればいいのだけれど、人の苦労を思うとなかなかできんのだな。


友人がメールしてきて、このあいだ寺で食べた納豆は大変おいしかったのですが、
こんど仕込まれるときには見学兼お手伝いさせてもらえませんか、という。
で、いろいろ考えて、今年は一つ納豆を仕込んでみようかと。手間かけて作ったのを
捨ててしまうのはあまりに忍びないから、小袋付めにして好きそうな人には持って
いってもらいたい。寺でお粥炊いて食べてみてもいいな。
などと考えています。







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