禅寺小僧

日々の記です。

ごちそう

 どういう訳だか、精進料理の作り方という検索でこのページがヒットするみたいですナ。そんな人のためにレシピでも書いておくといいんでしょうけど。。アイツに料理らしいものって何か作れたかいな?という声が聞こえてきそうなんだが、これでも高校生の頃から厨房で働くことが多かった。もちろんバイトだけどね。バイトしてお金を稼いで御飯を買うのもいいんだけど、御飯に近いところで働いているとなんとなく食べるものが口に入ってくるんだな。食べれないから食堂で働く、という動機があったな。食事付のヒトコトにいつも惹かれていたな。厨房の仕事というのは朝御飯の準備で他の人よりはやく起きないといけないし、晩御飯の片付けもあるから仕舞うのも他の持ち場のひとより遅くなってしまう。しかも裏方仕事なんだな。けれど、作っている方の親方は「俺達がイチバン偉いんだ。俺達がメシを作らなかったらみんな働けないだろう。だから俺達の仕事は大事なんだ。」というておったのでウブでヒタムキな働きもんの高校生は「まったく、そうだ。」と思い込んでしまった。男女を問わずやっぱり多少は料理が出来た方が面白いのじゃないかな。単調な毎日から脱出できる。カロリーメイトで栄養補給みたいな考え方もいいとは思うんだけど、ちょっと寂しい気もする。
            
 「旅をしていても食事だけは粗末にしたくないじゃないか。」と口で言い、
馬鹿でかいザックからスーパーの袋につつんだキャベツを取り出して、ナイフでザクザク切ってガソリンコンロで火にかけると、今度は味噌の袋を取り出し炒めた上に押し出して、同じ口で食っていた。駅の待合室で。まわりの人は目がテンになっていた、らしい。美味かったけどね。