禅寺小僧

日々の記です。

風に揺られて

hekigyokuan2005-07-12

近所のお寺でも古い建物がそのまま残っているところは門から入ってすぐの玄関の所が台所になっているところが多い。紙の貼ってない障子を開けると、昔風に土間のタタキになっていてカマドの焚口になっている。天井はなくて屋根までの吹き抜けだから今風の玄関とはだいぶん違います。昔だったら寺を尋ねてゆくと玄関で薪を焚いて湯気やら煙やらがモウモウと上がってたんだろう。米を炊く匂いやら、野菜を煮る匂いyらをなびかせて、パチパチ火が起こっていたんでしょうよ。もともと玄関という言葉は仏教語で、玄なるところに至る関門、というような意味だったんだから仏教の玄旨を究めるための最初の実地の関門である。玄関の戸を開けると赤い火が燃えていてそこは台所だった。食べているものでその人の考えていることを知ろうとする国のことをこの前話したけれど、今度はわれわれのことを。人間は食べるために働くのだから、食べることが最終目標であるはずなのだけど、お寺の場合は最初から食べることからはいるみたい。
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