禅寺小僧

日々の記です。

踊り









家の前の堤防の土手に挿した竹に、松明をかけていたおじさんがいた。
「昔は松やってんけど、今はヒノキや。松あらへんからな。」


「松上げは別バージョンのお盆っていうかんじやなあ。」っていう。
現在は15日に松上げしている村でも昔は24日だったそうで、人が
集まりやすい日に動いたんだそうだ。












あたりいちめん松明焚いて、さらに大きい松明をみんなで灯して。
それを毎年みんなで守りつづけておられる。
なんかそんなことが羨ましくてしかたない。
子供のころいた田舎でも秋祭りなんかの行事が昔は盛んだった。
山奥の村だったけど、祭りのときにはちょっと露店がでたりした。
それで活気があった。
村の行事を失い無くなってしまうと、あとに残った殻はなんかさみしい。












こんなことが人間の生活にとって、やっぱり大事なことだったんじゃないか?
行事をつづけてゆくことは本当にたいへんなことが多いだろうし、
なんの儲けにもならんことなんだろうけど。
守っておられる方は本当に偉い。











盆踊りはねえ、死者と共に踊るんですよ。



言葉が胸にささる。
夏も終わりだ。あたりいちめん、秋の虫が鳴いている。