禅寺小僧

日々の記です。

山仕事


明治になるまでは北山に寺の山として場所があったのが、明治時代に上地令で
召し上げられているので、寺の山林はもう無くなってしまっている。清水寺
んは、将来の普請のために木を植えておられるそうで、そのマネでもないけれ
ど、実家の山の手入れをすることにした。


久しぶりにこのあたりにきてみると、農山村振興事業だろうか、新しい建物が
出来ていた。人は留守番の人が一人だけで、お客さんはいなかった。新しい道
路がついてラッキー、とおもったが。。工事のおかげで昔の道の入り口は分か
らず、あっちの方角なんだけどなー、迷っては戻り、やっとこさ、たどりつく。


噂どおり、いつぞやの台風で南側の尾根は樹が倒れたり、折れたりしていて、
それもその辺一帯そうなっていて、なんともさみしいものだった。ひとかかえ
程ある樹でも斜めになっていて、切って棄てるしかない。


農山村振興の建物に戻ってきて留守番の人と話していると、
「この建物も最初は、地場の杉桧で建てようというハナシやったんやけど、昔
は百姓しながら冬大工するような人がおったんやけど、みんな死んでしもたん
で、結局、外材ですることになりましたんや。山なんか手入れしてもあきませ
んで、私も自分の山ありますけど、境目なんか忘れてしまいましたわ。」
て言う。
まあそれでも学生時代に親爺に連れられて手入れしてたところは立派に育って、
そうじゃないところはやっぱりアカンようだから、やっぱり手入れするにこし
たことはない。


初日は狭い山やし、人力でやるのだ、と手ノコを持っていったが、2日目は親戚
にチェーンソーを借りに行った。雪が降っていたけど、大汗かいて帰ってきた。