禅寺小僧

日々の記です。

山に寝に







行ってきた。
夕方から上り始めて、もちろんそんなに険しいところじゃなくて、
ハイキングコースなんだけど、明るく開けた低山で、近いのと、
場所によっては携帯も使えるから、とか言いつつ本当は、
きれいな緑、岩、砂、水。つまり山水があって、自分にとっての
聖地みたいなところ。浄化されるところなんだな。












寺では庭の手入れをしていて、今は樫や椿の剪定をしている。
それが終わったら松の芽摘み、ツツジの剪定、苔の手入れ、
草引き、水遣り、いろいろ手がかかるけれど、山はそうでないのがいい。
本当は大昔の伐採やらその後の植林事業やらいろいろあるけれど、
それにはちょっと眼を瞑っても、極度のやせ地で根をおろして育つ松
なんかを見てると、なんともほのぼのしてくる。
人の手で、コテコテに手を入れられた京都の庭ももちろん、都会のオアシス
なんだろうけれど、どうしてだか自然の中の風景のほうが好きで、
いつも感心ばかりしている。












画に描いた風景や花と実物とだったら、そのままの風景のほうが
エエわあ〜。と言っていたら、芸術のわからん奴やねえ〜。
と笑われてしまうのだけど、芸術がいいのも重々承知なんだけど
名勝庭園でキャンプしたいという気はちっともおこらないし、
登ったからといって、人に自慢できるわけでもない山に入って、
素寒貧の生活を少しだけして、もどってくる。













そういえば、若いころ、就職前は、金曜日の仕事が終わったら、
夜からでも、山にはいって土日と過ごし、そのまま月曜日の朝おきたら、
山から会社に行くような、そんな自分のキャンプサイトが欲しいと夢想
していたような。
これも、かなうことのない夢に終わってしまったのだけど。







127418