禅寺小僧

日々の記です。

激走!デカンショ街道







明るくなりはじめから、亀岡から篠山にむけて走る。山と山の間の広い田んぼの真ん中、道はストレートに伸びてゆく。アクセル全開全力の疾走は、メーター読みで60キロ。道を走るほかの車の流れに乗れないから追い抜かれるんだけど、これがなかなか怖いのよ。











軽いバイクがすぐ横を大型トラックに抜かれる。直前、トラックの前の風圧でまず道路の左へ振られ、さらに横をトラックが抜いてゆくと、バイクとトラックの速度差で生じる負圧で、こんどは抜いていくトラックのほうへ引き込まれてゆく。スピードの出ない小さいバイクほうが安全というのは間違いで、現実にはなかなか怖いよ。スピードの出んと。京都では五条通り、国道9号線の東山トンネルや老の坂トンネルはこれまた特に恐ろしい。そやから山科に行くときは、なるべく五条通とおらんと、三条通りから行くようにしてる、トンネルないから。













狭いトンネルの中で遅いと後ろからバンバン、クラクションを鳴らされまくる。ちょっと左によけると、もう本当にギリギリ、追い抜いていかれる。巻き込まれそう、生きた心地しません。びびりまくり。全開で坂道を登ってきて、やっとトンネルに辿りついた小さいエンジンはもうダレてしまって、息も絶えだえ、やっとゴールにたどりついたランナーのようなもんで、フラフラになってるから、もうモリモリと出せるパワーが残っているわけではない。曲がってたり、上り坂のトンネルだと辛いなあ。それでもなんとか、越えてゆく。この先にゆかねば、向こう側に行かねばならんのだよ。











坂道に差しかかるとだんだん遅くなってくる、全開でがんばっても、時速40キロに落ちてゆく、悲しいエンジンよ。馬力はなくて遅い相棒だけど、壊れもせず全力で往く。それなりのささやかな激走は西へと。さっきまで小雨がパラついていたのが、日が射してきた。








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