禅寺小僧

日々の記です。

天知る 地知る 子知る 我知る

hekigyokuan2005-11-07



身のとかをおのか心にしられては、
つみむくいをいかゝのかれん。
       (無難禅師道歌集)

サブタイトル
「天知る、地知る、子知る、我知る」

  

至道無難禅師は一六〇三年といいますから江戸に幕府ができた年に現在の岐阜県関が原に生まれられた方です。悟りの道に至るのは難しく無い、という御名前の禅師でいらっしゃいますが、御自身の深い仏教的な境涯をやさしい道歌でわたしたちに示してくださいます。「身の咎を己が心に知られては、罪のむくいをいかがのがれん」とは、自分の間違いを自分の心に知られた以上、その罪のむくいから逃れることはできない。ということなのですが、現実の社会ではどうでしょう?他人に見つからないのだったら悪いことをしてもいい。法律的に罪に問われないのだとしたら、悪いことをしてもいい、そのスキに得をすればいいのだ、ということがないでしょうか。