禅寺小僧

日々の記です。

なぜか入国トラブル







夜間飛行の飛行機のドアが開いて、前の人から降りてくんだけど、後ろの狭い席に押し込められてるから、いっつもどおり列が進まん。3列シートの窓側にいたから、通路のほうから、上の荷物入れから荷物ださなあかんし、天井に頭つかえて中腰や。乗客もみんな疲れておる。もういっこくらい出口作れんもんかね?飛行機乗り込むときも別に前の広い席を見せびらかしてから、後ろに押しこまんでも、2等機室は別の入り口からでもぜんぜんかまへんのやけどね。どうにかこうにか筒から抜け出してきた。




あんまり理解しないまま、みんなが歩いてく方向になんとなく歩いていって、つぎは入国審査の列にたどり着いてたぶん外人はこの列かなってところで並ぶ。入国審査はいつもちょっと緊張するけど
、フランス入国のときなんかは、なんとなく入国できてしまうようなかんじで、あっけなくホッとするみたいなことでおしまい。(10年も昔の話。今は絶対そんなことないと思う)このラインで待てっていうところで待ってたら、向こうのほうで赤いランプが点滅してそっちへ行った。




係官はスキンヘッドのメガネかけた黒人の眼つきあんまりよくないオッサン。無愛想。こういうとこはだいたいどの国に行ってもだいたいそんなもん。入国させるかしないかの権限は向こうにあるのだ。別に後ろめたいことは何にもしてないし大丈夫やろ?


「こんちわ〜」
バスポートと、飛行機で書いといた入国カードと、エスタっていう電子申請書類のプリントアウトしたのを出す。
めんどくさそうな素振りを漂わせつつ、おっさんは指でべろべろパスポートをページをめくりよる。機械に通して、入国カードを上から見ていって、滞在住所のところで眼と指が止まった。
「おい、これどういうことや。もっとちゃんと詳しい書けよ」
「はいこの街の知り合いの家に滞在するんですよ。街の名前はもちろんわかってるけど。詳しい住所までは知らんのですわ」
(日本ではエスタの申請さえしてたら、簡単に入国できるって聞いてきたんやが〜〜)
「お前、住所もわからんでどんなしてその家行くつもりなんや」
ポケットから紙切れを出して、見せる。
「飛行場ついたら、この電話番号に電話するんですわ。そしたら迎えにきてくれる」
「そしたら、今すぐここで電話しろよ」
え〜マジかよ、こんな廊下みたいなとこ、公衆電話も何にもないやん。もちろん携帯も持ってないし。
「そっちでやれ」
どこか入国簡単なんや。あ〜たったこれだけのゲートがくぐれんやないか。。







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