禅寺小僧

日々の記です。

インドの宗教と日本の宗教







いつも楽しみにしている、大谷大学での中村元インド哲学カフェに参加してきました。次回はたぶん6月の開催だと思います。ショバ先生の「インド東部・オディシャー州における民間療法と健康管理」というタイトルで面白い興味深い内容でした。



気候風土的にはこの地方は植物が多いそうで、まずそのことが療法を土台からささえています。インドの医療費はGDP比率で3・9%でこれはかなり低い数字だそうです。背景には日本のような国民健康保険がなく、(一部の低所得者のみRSBYカードあり)大きい傷病以外は全額自己負担であるためです。だから安い民間医療をおこなっているのです。


無病の身体こそが健康であり、身体と心に苦しみを与えるものが病気である。完全な健康を保つためには身体を肉体の病から、心を精神の病から守るべきです。肉体でも心でも一つが不健康になるともう一つも元気をなくしてしまいます。身体の機能低下は心をこわばらせます。心の中の、欲、怒り、貪り、傲慢、嫉妬、悲しみ、恐怖、神経質などは身体をこわばらせてしまいます。


野生の動稙物は薬を飲んだり散布したりしないけどやたらと健康です。けど、家畜や栽培しているものは病気になりやすい。自然のルールを守ることで健康を保つことができる。自然そのものになってしまえばいいのじゃないでしょうか。法(教え)を行ずるために、身体は実に究極の媒体・手段である。身体の健康を守ることが人間の第一の義務(ダルマ)なのです。



おまけ
だいたいみんなウスウス感じてることではありますが、参考までに日経新聞によると日本の現状はこんなかんじです
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO76210860X20C14A8EA1000/
厚生労働省は26日、2013年度の概算の医療費が前年度比2.2%増の39兆3千億円になったと発表した。介護費用を含む保健医療費を見ると、国内総生産(GDP)の1割を超し先進国の平均を上回る。西日本の1人当たり医療費が東日本を上回る「西高東低」の解消など課題が山積みになっている。

 概算医療費は、1年間に使った医療費の合計である国民医療費の約98%に当たる。11年連続の増加で過去最高を更新した。

 膨張の主因は高齢化だ。75歳以上の1人あたり医療費は92万7千円。74歳以下の4.5倍近くになる。75歳以上の人口は13年で1560万人で10年前の約1.5倍に増えており医療費増が止まらない。

 技術の高度化も影響している。医療費の単価にあたる1日あたり医療費は1万5213円で、前年度比3.1%増えた。抗がん剤などの新薬、新型の医療機器や手術が増え、医療費の膨張につながっている。』








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