禅寺小僧

日々の記です。

除夜の鐘を聞きながら。





去年も過ぎてしまったけれど、
積み残しや、やり残しも多いまま、終わっていった。
除夜の鐘の当番にあたっていて、寒い鐘撞き堂で
般若心経をあげ、自分もひとつきし、一般の人にも
撞いていただく。
今年一年へのねぎらいと、来年への希望を音にする為
だろうか、鐘を撞くのに一時間くらい並んでいる人が
沢山いる。








ニュースじゃ景気が悪いって言っているけど、
ほんとにそうなんか?


後輩(自営業)に聞くと、
よく言うよ、って顔付きで、
もう三ヵ月前からパタッとです。
和尚はカナンなあ。。と言われた。




しかし半年前までトヨタが史上最高益だとか
景気のいい話をしていたのではなかったか、
同じような台数の車を生産して、アメリカの会社は
赤字タラタラで、日本のほうは利益を出していたところに
金融危機になって、日本の会社も大変だと言い出した。


言葉でいうとどちらも大変ということになるのだろうけど、
内容は全然違うのではないの?
今、日本の会社も生産調整をしているわけで、
景気がよくなったら、アメリカの会社より、
さらに強くなれるかもしれない。


この不景気でグラグラ日本が揺れていて、
人も動く。その結果、今まで人の足りなかった
分野に、福祉だとか農業だとかに人がいって
日本経済全体も強くなる。







近頃、町屋ブームでこの辺にも若い芸術家のような人が
住むようになってきて、陶芸をしているという人が
作品を置かせてもらえませんか?
などと言って来る。


たいていアルバイトをしながら、一人で作品作りをして
いる人であるのだけど、大きな工房に入っていろいろの
ことを見る訳ではないのだから、これからよっぽどの自己研鑽が
いることだろう。
自分の今好きなものを作るだけならいいけれど、
その仕事を一生つづけてゆくならば、
やっぱり幅の広さがいると思うし、
一人ではそこが大変なんではないだろうか。