禅寺小僧

日々の記です。

旧道










どんぶらドンブラコとそれなりにスリルもあり、夢中になって下ってゆくのは気持ちのいいもんで、満喫ってのはこのことかな、なんておもったりする。なんかちょっと危なかったりするほうが真剣になれる。剣道していたときも自分の能力一杯つかって相手と向き合い、アンテナを張り巡らせて全能力を傾け攻守の出鼻を探る。そんな充実感とちょっと似ている。














いよいよ峡谷がひらけて川がひろがる直前に最後の難所がある。フネをおりて、どんななってるか下見にいった。ふむふむ大岩の右側に行って、それからすぐに次の岩をかわして左だな。難しそうで大丈夫かいな。さて本番、大岩の右側に行って、それからすぐに左に、行けず、お思い切り岩にフネがぶつかった。岩にひっついたフネが流れでせりあがってくる。ピンチ、なんだけど、情けなく、なんとなくクリア。岩にあたったところはライフジャケットが破れてしまった。














上を見上げると今は使われなくなった旧道のガードレール。30年くらいは経つんだろうか、トンネルのある今は信じられないけれど、あのころは崖にへばりつくような道で、一車線だけの道だった。信号機があって片側づつ通行していたから、いつもここで渋滞しておった。そのとき下の川の巨岩がゴロゴロして甌穴がうがたれている河床を眺めてた。ああ、あの頃からこの風景が好きだった。
















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