禅寺小僧

日々の記です。

森幸安という人












元禄の京都の人で、数多くの地図を収集し、書き写した町人なんだけど、
謎の人である。何故あんなに沢山の地図を集められたのか、そんなに大事
なものを個人で集めておとがめはなかったのか?
交友関係はどのようだったのか?
ようわからんらしい。


京都アスニーで森幸安展をやってて、図書館の行きしなによってみた。
パッと見たとき、ああこれはいいものだな、と思った。大きな、彩色の
してある地図はあたたかい。筆で手書きの地図は測量して作った伊能図
のようなものではなくて、足を互い違いに前に出して歩いて進んだ人間が、
頭にいだいた肉感的なイメージを紙に描きうつした地図だ。
GPsがそうであるように、近代の地図も軍事目的から出発していて、
紙の上にさまざまな土地の数値データを記載していこうとして、
人間が土地を支配したがっていて、ある種の冷たさがある。












展示をみていると、ボランティアガイドの方に、
「地図マニアですか?マニアの方は、ほんとに遠くからでもいらして、
感心して見られてますよ。」と聞かれた。マニアに見てもらったか。
さて地図マニアなんかいな?ようわからん。けれど、こんなふうな、
のどかな、人のいる感じのする地図はいいな。
しばらくやってます。無料です。ぜひどうぞ。





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