禅寺小僧

日々の記です。

愛宕山は月参り









愛宕山は毎月登るといいんだそうで、今朝、メンバーに、来月から
月に一遍くらいどっかの山に登ろうではないか。時間のあるときに
登って山の中で坐禅したっていい。お湯わかしてコーヒー飲んだり、
御飯を作ってもいいのではないか。と宣言したところ、
エッ、山に登るんですか。と言い、
でもいいなあ、行きますよ。と答えた。












と、いうことで来月からそうなります。
また月に一度はヨガのクラスにしてもいいと思っています。
いろいろとご意見をお聞かせ下さい。












雲水してたころは素足に草鞋、脚絆で登った。
まあふだんから日常的に托鉢にでて歩きまわっていたから
別にどうということもなかったけれど、やっぱり雪のときはなかなか
にたいへんで、足の感覚はありませんでした。冷めたすぎて、脚が棒
みたいになってしまってなかなか悲惨ではありましたが、気にしても
おれんかった。












2月2日に毎年登っていたけれど、ある年、大雪が降って、はたして
愛宕山の登り口にまで行けるかな、という年があった。そのときは
とうとう秘密で地下足袋を持っていって、途中で、もうあかんワ。
素足の上に地下足袋を履いて、その上から草鞋にしてすべり止めに
した。いち早く、神社について、息も荒いまま、般若心経と仏頂尊を
あげ、愛宕山大権現に回向して、必要な枚数の御札をいただいて、
休むこともなく表参道を走って降りた。
草鞋の底に雪がついて、厚くなって重くなってくる、そのうち外れる
、というのを繰り返していたけれど、もうそろそろ清滝の村に近い
ところになって、片方の草鞋がなくなっていた。
切れないようにビニールの草鞋で来たから、予備の草鞋はもってい
ない。せっかく走って降りてきたのを戻って、片方の草鞋を捜索した
んだけど、とうとう、見つからんかった。















村の信者さんの家でお経を誦げさせてもらって、お昼をよばれること
になっていた。しかたなくその家の近くまでゆき、地下足袋をぬいで
片方だけ草鞋をつけて歩いていった。
雪のなかご苦労さまです。あれ、裸足ですか?
そうなんです。途中で草鞋が切れまして。。
やけに、キレイな足ですね。
おばさんは言った。
何かを完全に疑われていた、ような気がする。














ある時、修行仲間にそんなことがあった、今となっては笑い話だけど
あのときは、。というと、うーん、笑っていいのだか、どうだのか。
と言っておった。やっぱりなんか心にひっかかってるな。
その家も今は看板を下ろされてしまった。


今回は長靴に縄を巻いて登ったから、草鞋みたいに雪がついて底が
厚くなって、ということはなかった。でもほとんどの人が登山靴に
アイゼンの装備であった。しかし、下りは縄長靴のほうが早かった。
なんせアイゼンみたいに雪に爪を立ててゆっくり降りるのはできん
から。小走りでないと降りれんかった。






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