禅寺小僧

日々の記です。

ナイトハイク





日が暮れて、真っ暗になりかかってゆく夜道をゆくのも愉しみ
のひとつで、昼間にはないドキドキがたまらない。鳥が一匹、
ガサッと音をたてるだけで心に響いてくる。


6時半、駅の改札口を出て北へ歩きはじめて、沢づたいに山に
入った。横を流れる水の音を友達にゆくのだけれど、道があまり
見えないのと、藪になっているところでは蛇が怖いのでひらった
木の枝を杖にして、前の地面をこつきながら進む。


ちょっと無謀なのはこの道は初めてなのに夜歩いていることで、
かえって、山に入ってゆく、かんじが強いのかもしれない。
もちろん、誰にも会わない夜の山で、人知れず峰を目指して
すすんでく。


やがて道が沢から離れて、まわりの音が静かになった。
尾根にたどりつくとそこで道が交差しているはずだったのが、
そうではなく、なんとなくこちらと思う方向に進んでゆくと
京都タワーが見える、が方向が違うんでは?


携帯についているコンパスと地図をにらめっこして、ひさしぶりに
知力もつかう。ここは何処なのだ?やっぱり道を戻ることにして、
その先をさらに進むと、これは正しいだろうという道にたどりつく。
三角点に着くと、京都と山科両方の夜景で、都会に近い山歩きの
魅力ですな。