禅寺小僧

日々の記です。

東山暮雪













大文字の火床から降りてきて、平らなところをゆったり歩いてる。朝から来た人たちの足跡で道が出来てて、今朝一番最初にここに足の形をつけて行った人はさぞかし幸せだったろうな。出来立て積もりたての新鮮な雪の上に足の形を彫り込んでゆくのは気持ちよかろう。ギュッツと雪が圧縮されてゆくのは。関係ないけど仏足石を思い出した。そろそろ日没でほとんどの人はもう山を下りてしまった。朝にはフワフワだった雪も、晴れの天気で湿雪にかわってる。そして赤い夕陽で遠くに眺める比叡山も大文字もほんのり赤く染まって見える。横から夕陽の射してくる林の中は、今日一日のこと終わり、あとは山を下りて町に戻るだけ。若いころから夕陽の雪山が大好きだった。あの頃と今とではほとんどすべてのことが大きく変わってしまったけれど。







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