禅寺小僧

日々の記です。

静かな茶会








景色のきれいなところっていうのはいいもんだね。身をおいてるだけで清々しく清めてもらえる。ほとんどは自然のままの山そのままらしいんだけど、ある一角をきれいに掃除して敷地の三か所でお茶を飲めるようにしてある。こんな片田舎もいいもので、ありわせのもんばっかりでたいした茶道具は何もない。最初に30分座禅する。席主の案内があって、小道を一緒に歩いて茶席まで。ごちそうは主がするお点前と自然の風光だけ。静かに点前は進んでゆく。たとえお客が5人であろうが6人であろうが、水屋からの点て出しはしない。主が点てる。みんなが飲み終わるまで静かなまま。。そのあとお客さんからの質問など。自分の住んでいるあたりにあるものを道具をつかうのは、エキゾチックな趣味にはしたくないから。お点前を見ているうちにみんなの心が落ち着いてきて、お茶をいただいてそれでいいのだと。一席にかかる時間は2時間だそうだ。表千家裏千家宗偏流と3人の先生が3か所で懸けておられて、午前に1席、午後に1席、次の日にもう1席ていうかんじでまわるのだと。そのときのお客さんと日本に来たとき月釜に連れて行ったら、席主と正客が道具の話でぺらぺらうるさくしゃべり続けていたんでみんな面食らったんだと。日本のお茶会はいいものだけど、静かな茶会ってのもいいもんかもしれへんねぇ。












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