禅寺小僧

日々の記です。

冷えた屑鉄










厳しく生きるのが好きでもあり、あこがれでもあった頃、なんでそんなことを思っていたのかなんとなくわからない。現実にはむしろ全く逆のノロノロダラダラ生活を送っていたのだったけれど、そんな状態が嫌になってもいた。ちょうど近所の人から幹部で入隊する試験を受けませんかと言っていただいて、それもいいなあってその気になってた。生活の破綻が原因で??卒業ができなかったからどのみち叶わなかったのだけど。あの頃は若いのに、一身上いろいろなことが勃発して、身も心も砕いたもんだったな。











ストイックに生きるのは好きだ。だけどそんなことがもうできなくなっているのもわかってる。若い隊員たちが訓練で指導を受けているのを見てると、鉄は熱いうちに打てなんて言葉が思い浮かぶ。打たれ叩かれみっちりと中身の詰まった鋼は鍛えられ、跳ね返す堅さと砕けない粘りと手応えある重量感が漂いだすんだ。













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