禅寺小僧

日々の記です。

もっと奥にまで、道をはなれて










道の上は歩けれるけれど、そして道をはなれても歩けるつもりでいるけれど、外へ出てみるとなかなかどうしてあるのかないのかわからないような細い細い線、ついている足跡は人間の靴がつけた大きな足跡ではなくて、獣の蹄の跡ばかり。なんとなく線のような道が見えるような気がする。草に覆われて地面は見えないんだけどな。春にここに来れたら蕨がたくさん生えてるでしょうに、なんて思いつつ午後の藪を越えてゆくのです。












その先に小さな滝












人間には、なんの値打ちもなさそうな













人の足であるくと崩れてゆきそうな獣道を辿ってゆくうちに、ハイキング道につきあたると、むんむんとこみあげてくるような人間の気配の匂いがする。ちょっとヤな感じ。人間がいっぱいいる。しばらく人間のいないところに身をおいているだけで、感覚も変わるのか、そんなふうに思う。靴で踏み固められた道は山の中の高速道路のようなもの。スポーツクラブのジムと同じような、体力筋力さえあればドンドンいけるような。帰ってきてしまったような気がする。











301733