禅寺小僧

日々の記です。

挫折









その晩は寺に泊めてもらい、次の日は近所のホテルに泊めてもらう。
さて、今日中に京都に帰り着かなくてはいけないけれど、今晩中に帰れば
いいのだな。最初の予定では電車で採銅所までゆき、そこから山に入って
嶺づたいに八幡駅まで歩くことにしていたけど距離は結構ある。とっととや
ってしまったらいいのだけど、友達に会いにゆくことにする。なんかもう
歩いたしな、と自分に言い訳して。降りる駅を通りすぎてって。














ちょうど京都を出る寸前に
電話があって、ちょうど帰っているっていう。ユネスコの本部での個展がき
まったそうで準備のために帰ってっていってた。駅で待ってると、オーとか
いって歩いてやってきて再会する。車をだしてくれる人がいて、その人た
ちと窯場にゆき、山でおいしいご飯をごちそうになった。すごくいいご飯
。なかなかこんなふうにはできないな、人にご飯をお出しするのはここま
でせんとあかんのやな。















実家にいって大量の絵や彫刻をみせてもらって、感覚をいろいろ教えても
らう。あまりに飛び抜けているようなところがあって別の世界みたいな。
アーティストだけれどシャーマンみたいで、いろいろなことを教えてくれ
る人。













駅まで大荷物をひきづりつつゆくと、急ブレーキで車が止まって、この村
で前に泊めてもらった人が仕事帰りにわざわざ寄ってくれる。駅で電車を
待つうち、また一人見送りに来てくださった。この方もまえに山に登った
ときにお世話になった。思いがけず3人に見送ってもらった夕方。













絵を見せてもらっているときに、いいイメージが浮かんだのを京都に帰っ
て描いてみるのだけど、どうにも形にならなかった。遠くなるばかりで。












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