禅寺小僧

日々の記です。

インフレのない世界

hekigyokuan2006-12-09

麹が仕上がったんで、雨が上がったら
味噌を仕込もう。明日の天気はどうなんやろうか。
大豆二升にもち米一升に麹をつけたのでやるつもり。
今年は野菜ができすぎで、余ってる。和尚さんと話で
「トラクターで野菜を潰すのをTVでやっとるけど、
あれはいかん。」とのこと。
寺の畑の野菜はただ採りに行くだけのような場所だけど、
農業としてやっている畑には原価がかかっているから
量が増えて値段が下がると赤字になってしまうんで。
しゃあないんですわ。と答えた。
これが何ヶ月、あるいは一年の労働の果実ですわ。
お金というのは不思議な制度でありますな。


現在は日本国はじまって以来の歴史的低金利時代で
たぶんお金も余っているのだと、思う、もちろん
同時に足りないわけだけど、貯金をしても金利がつかない。
しかし、もの凄い利殖が現実にあるのですよ。
手に一掴みの大豆を貰って初夏に播いたら
二升以上になった。ざっと百倍くらいにはなっている筈。
郵便局に預けてもとてもこうはいかんだろう。
なんか心から得した気分になりますぞ。ブツを見てますと。
物々交換時代になったら、トラクタで踏み潰すような悲劇は
おこらないのではないか、と思わんかね。


父親は「野菜なんか安いぞ、寺の畑なんか駐車場にしてしまえ。」
という。海外で日本食がブームらしいから、余った野菜を加工
するなりして輸出する、という政策をすればいいと思うのだが。
妄想だろうか。