禅寺小僧

日々の記です。

破壊、衝動。

             
             
 常にフツフツとたぎっている衝動があって、それは、もっとカッコよくなりたいだとか、モテたいとか、ビッグになりたい、金持ちになりたい、エラなりたい、有名になりたい、その他、えとせとら、いろいろござる。そこに付け込んで、コレを買えばカッコよくなる、モテる、なんて売られる商品、コマーシャルなんかも多いだろうし、ついついとか知らン間に買ってしまってたり、今も無意識の内に買わされつつあるのだろうな。おかげで世の中は回りつづけてゆくのだ。今在る自分以外のものになりたい、という欲求、自己を破壊しつつ前に進みたいという衝動が社会や文化を発展させてゆく力の根本にあるのではないか。宗教関係でも「本当の自分とは?」というような切り口で興味と不安とさそっておいて話しするスタイルがあるようだ。そういった上昇的?な性向はわりあい肯定的に受取られているようであるな。自己を否定しつつ生きてゆく、なんてもはあんがい当たり前のことなのかもしれない。半分は絶望していても、もう片一方は希望だ。生きるという名のカードの表には希望と書くけれど、裏側には絶望と書く。不意に、「生まれ変わったら、何になりたい?」と聞かれたけれど、思い浮かばなかった。それよりも今日、機嫌よく一日を終えたい。



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