禅寺小僧

日々の記です。

初釜

ごご4時

お茶をよばれにいきました。
お前みたいなモンがお茶ってか?
似合わな過ぎ。とおもうだろうけど、
ぎゅう詰の部屋の中は、男ばっかしでありました。
洗練の極みと思える世界になんでまた、
よりによってまたアンタが、というところなんですけど、
はっきり言って、坊さんをしているからよんで頂いたわけで、
私のセンスが優れているから、では、けっしてない。
いまだに坊主を大事にしてもらっているのは、
ありがたい、また申し訳もない。
たぶん俺が行くにはまだまだ早すぎる。
昔の坊さんは尊敬される偉いひとだったんだろう。

しかし、中身のない案山子がお茶が嫌いか、というと
そうでもなくて、素朴になんだか憧れていたりもする。
ほんとは去年あたり、茶室とはいかないけれど、
小さな庵を作ってみたいな、とおもっていた。
勤め先の都合で実行できなかったけど。
できるなら、京都市街を離れて。
ちいさな庵でかまわない、けれど、心は広くもちたい。
あせらず、セカセカせず、追いまわされず。

京都にいるときゃ、離れてみたいと思う。
けれど離れてきて野原に立ったら、
それはそれでなんとなく、落ち着けない。
なんとなく、ソワソワしてしまう。
何がなくてもどっしり構えていられたらいいのだけどね。
だから湯を沸かして茶やらコーヒーを飲む。
なんだかほっとする。
それから、やっと周りの景色やなんかが眼に入りはじめる。
じっと坐っていられるようになる。

この間、畳ベットを分解するのを手伝って、
半畳の畳を2枚もらった。
これを使ってどこかに自分の小屋を建てれないか、
なんで夢想してる。

せ。