薄暗い、音羽の滝を遡行していると、後ろから二人組がやってきた。もう午後四時ごろで、ふつうの人ならそろそろ山を降りようという時間なんだけどな。ふたりはどちらも美しい若い女性で、湿っぽい陰気な谷沿いの細道には不似合いだった。(もちろんそんなこ…
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