ニューヨークステーキ

70年代、kawasakiがビックバイクを開発するとき、車両の暗号名がニューヨークステーキというのは知ってたけど、ほんとにそんなのがある知らんかのは、知らなんだ。
とある家に呼んでいただいて、昨夜はステーキをごちそうになった。ええ大丈夫ですよ、別にベジタリアンっていうわけやありませんし。この国のものをいただきましょう、
サンキュー。日本やと１センチくらいやけど、赤身のステーキで厚みは3センチくらい。いままでの生涯で食べた肉の中いちばん分厚い。ごっつい。むしゃむしゃ。なかなかイケまんなあ。と

「禅では自分自身が神になれるそうですね」
「え〜、ははは。そんなはず無いじゃありませんか」
「鈴木大拙の本にそう書いてありましたが。」
「まあ言葉のアヤじゃないですか。ははは、神になっちゃたらタイヘンだ！」

あなたはダイセツスズキの本を読んだことあるんですか、ていうような白い眼。ああコイツはたいしたことないヤツやと思われてるやろなあ。友人が仏教徒になったのは本にそう書いてあったからなんだと。修行して、自分が神になろうなんて日本なら、アホかおまえって言われるにきまってるけど、禅や仏教、ヨガ、タオなんかの東洋思想が太平洋を渡って西洋文化と出会うと、なんや知らん潜在能力の開発が目的になってくるみたいで、自己啓発セミナーみたいになってくる。今よりいい自分に気がついてレベルアップしたいのかもしれん。向上心と競争の国。日本じゃ自分のアホさ加減に気が付くくらいのものなのかな。灰かぶり土かぶり、どろんこで荷車そのままんま引っ張ってくだけだわな。

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