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停めやすいところまで戻ってバイクを停めた。自転車はそのまま行ってもいいよ。でもみんな、自転車置いてゆくらしい。ほとほと疲れておられたのだ。大階段地帯を越えてからも、厳しい道はつづき、大きく崖崩れしている断崖絶壁も登場した。やっぱり無理だったか。峠のあたりのこんな道をバイクで走ってみたかったのだけどね。この辺をを走ってみたかったんや、っていうと、全然細い道じゃないですか！と言われたけど、その細い道をトコトコ走ってみたかった。歩いて峠の向こう側まで行き、また戻って来る途中、帰りの道は大丈夫かとメンバーのみんなが心配していた。下りは勢いがついたら止まろうと思っても止まれずに崖の下に落ちるんじゃないか、もしそうなったらどうするんですか？そのときはマシンを捨てるよ。人車モロトモというのは悲しいからね、なんて。カブの前輪のブレーキは右ハンドルに、後輪のブレーキは右足にある。最初右ハンドルの前ブレーキを目一杯に握りなから押して降りようとしたけれど、前ブレーキだけではバイクはドンドン坂を落ちてゆく。自転車と違って重いから前ブレーキだけでは止まれないのだった。仕方なく跨がって後ろブレーキも使いながら降りていったら思いのほかうまくいった。一時はどうなることか、と思ったけれど。

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