禅寺小僧

日々の記です。

流れる花にさそわれて









里の桜は陽にさらされてほとんど花を残さないけれど、遠くからでも山の中にポツポツリ白く咲いてるのが見える。遠目だからいいんだよ、傍へ行くもんじゃないよ、って言うだろうけど。別に誰が見るわけでもない樹なんて話題にあがるわけでもなく、なんてことないんだけど、川の水を眺めていたら、花びらが流れていくんだわ。やっぱり気になる性分なんだ。ちょっとだけ遡ってみる。










春は爛漫
水は漫漫
鳥が鳴きあってる
腰をおろして静かに風を感じて
べつに話することもない












いつもは橋になってる木道が、水が多いんできわきわまで沈んでイカダみたいになってるとこを渡ってきた。そこを抜けるとちょっと広い河原で、じっくり坐っていると大きな部屋にいるみたいに気がしてくる。














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