禅寺小僧

日々の記です。

ああ、いいとこだな













温泉からあがると、どこにでもあるような土産物屋があって、その奥に厨房がある。そば、うどん、カレー、牛丼、スジ煮とかの一品、。どれもこれも簡単なざっかけなもんばっかりで、グルメをうならせようなもんはなんにもないけど、安い。でもジョッキの生ビールがある!東海道を歩いた旅人が食べたって書いてあった、みくりやそばっていうのと一品モンを注文する。厨房は品のいいおっちゃんが一人で切り盛りしていて、出来たら放送で呼んでくれる。お茶汲み場でアルミの急須に葉っぱとお湯を入れたら大広間に直行する。広間に入る手前には男性と女性のあんま屋さんが店びらきしてるし、千円ちょっとくらいでやってもらえるみたい。大広間はすごく広い。真ん中を通路にあけてある両側に長机が並べてあって、座布団がまわりにいっぱいおいてある。だいたいが常連さんみたいでみんな弁当をもってきてて、おかずやらお菓子やら並べてる。持ち込みしてる人がほとんどみたいに見える。煮物やら漬けモンやらいろいろ。芝生の広場の花見に持ち寄ったような風情の広い座敷で、クーラーがきいていて、大きいテレビがあって、高校野球をやってる。座布団ならべて眠ってる人もたくさんいる。湯からあがってきて、ご飯たべさしてもらって、こんな部屋にいると、ほどけてきてしまうんだな。なんともいいところだ。畳の上でウトウト昼寝はきもちいい。ノビノビさせてもらった。眼が覚めて頭がはっきりしてきて、もう一回お湯にゆく。なんて贅沢なんだろうな。大広間でゆったりしている人達も、旅人に気さくな人達ばかりで。














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