禅寺小僧

日々の記です。

夜、出かける。









たまに電話で話す友達がいて、いろいろ終わったのが11時くらいでもうそうとう遅いし、明日は公
演前日なんだけど、電車に乗っておみやげを渡しにゆく。いつもそうなのだけど、今回はとくにスケ
ジュールが込んでて、なかなか思い通りにならん。アパートの中に入ったのはいいけれど、廊下がま
ったくの暗黒のような真っ暗でどうしようかと思ってしまった。













こちらでは省エネが徹底していて、電気は点けてしばらくしたら自動で消えるようになっている。ス
イッチがどこになるか知らないと真っ暗けのままになってしまう。トイレの水道も同じように出しっ
ぱなしにはならないようになっているし、道を走ってるタクシーも空車で走っているのはいない。つ
まり道端でタクシーをひろうことができなくなっていて、あらかじめ電話で予約しておくか、タクシ
ー乗り場に行って停まっているのに乗るかしないと、お客の乗っていない車に、道端でタクシー!と
叫んでも全く停まってくれない。道端で客をひらうと法律違反になるそうだ。空車で走ると人も運ん
でないのに、ガソリンがもったいないやないか、というのがその理由で日本とは考え方が少し違うよ
うであるな。












なんとか部屋にたどりついて、いろいろ話して、最後帰る間際になて今回の気になっているところを
話してみると、本質的な、いいアドバイスをもらえた。電車はもうない時間だから歩いて帰るのだけ
ど、一人で帰れるって言ったのに、ホテルまで送っていってもらえることになった。街路樹の大きな
葉っぱが落ちて、いっぱいに積もった大通りをガサガサ音を立てて歩いていく。こっちの街灯は青く
て白ちゃけた蛍光灯じゃから、枯れ葉が似合う。大声が聞こえて、なんかと思ったら、若い女の子ば
っかりの大騒ぎしている物凄い酔っぱらいの集団だった。楽しそうだった。ホテルのすぐ近くの、オ
デオン劇場まで送ってもらったら、ふつうは男が女を送るもんよ、って。