禅寺小僧

日々の記です。

シブあま

 死んだら土になる、っていうし、
土っていうのは大事なもんみたいだ、と思い、
寺片隅にネコの額ほどの畑を造ったとき、
祝だ、と言って柿の苗木を送ってくれた友人がいた。
昔のものらしいが、禅寺丸という品種で、名前も
お寺向きであった。甘柿だという。
それから2,3年して実ができたんで喜んでかじってみたところ、
歯茎で味わったのは完全なる渋柿だった。
電話したら、「えーっ、そうやったかなあ。」
とのことやった。ありがたいことに、カラスも食わない。









柿は今年もバンバン実った。役に立たないものはよくできる。
タメシに皮をむいて友達に食べてもらったら、
なんと!甘くなってるじゃないの。
?????やねえ。
もって帰った友達からメールがきて、
柿の一個の半分は甘かったけど、反対側はシブかった、とのこと。
一個で二つの味が楽しめるなんて、
得したような気分になったにちがいない。