禅寺小僧

日々の記です。

宗教者

焚口

世間に対してお寺が意見を言うことがはたしていいことか、
どうなのか未だに釈然としない思いをかかえている。
ふつうの社会人のように仕事を持っているわけでもなく、
ただただ寺という空間を守るために日々生きているわけだから会社員の人たちに比べて
シャバのことを知らないと認識されているとおもう。世間知らずといわれている。
社会活動やボランティア活動などを現代の僧侶はほとんどしていないではないか、とい
われるけれど、個人的にはそのような活動をしておられる立派な方も沢山知っているけ
れど、「ヒマでいいですね。」とか「気楽でいいねえ」と仕事もしないのに、と否定的
に坊さん業を見てもらっていることが多いんじゃないだろうか。「税金を払ってない」
といわれることもしばしばある。
何もできない能無し、と思われているにもかかわらず、こんどのマンション建設反対を
いってみると、そんなことせんでええ。寺でお経でもあげてたらええんや。といわれて
しまう。外国ならいざしらず、まだまだ日本では宗教関係者が宗教活動以外のことをす
るのには違和感がある、というのが正直な感想だ。宗教者が表にでると必ず叩かれる。
そんな反対などする資格がない、と。政教分離という言葉が飛び出す。昔からこうでは
なかったのかもしれないけれど、現代では宗教者のでる幕はほとんどないのだろうし、
でないほうがいい、と思う人の方が多いんじゃないでしょうか。